ぐったりした花を復活させる方法を探していませんか?(*^^*)
水揚げや湯揚げの正しい手順を知れば、諦めかけたお花もシャキッと元気になりますよ。

この記事では、熊本の八代市の花屋「フローリスト・つつみ」が実践しているプロの技を詳しく解説します。
チューリップやアジサイ、バラなど、ぐったりしやすい花にも対応できる復活テクニックを紹介!
正しい処置を知ることで、あなたの花はもう枯れないかもしれません。(*^^*)
花のトラブルに悩む方、必見の内容ですよ!!!
この記事を読むとわかること
- ぐったりした花が復活する理由と仕組み
- プロが実践する水揚げ・湯揚げの手順
- 花の種類別!失敗しない復活テクニック

花はぐったりする?(水が下がるメカニズム)
お部屋に活けたお花が翌日には首を垂れてしまった…その理由を理解すると、適切な応急処置がぐっと実践しやすくなります。ここでは、花がぐったりして「水が下がった」状態になる主な原因と、そのメカニズムをプロの視点で丁寧に解説します。
まずひとつ目のポイントは、花が切り取られた後でも、葉や花びらから水分を失い続けているという点です。切り花は根からの水分供給が断たれた状態なので、茎を通じて水を取り込んで吸収・維持する“水の流れ”が非常に大切です。研究では、切り花において「水の損失が水の吸収を上回る“マイナスの水バランス”」が、早期にしおれ・首下がりなどの症状を引き起こす原因だと示されています。
次に、それを阻害する主な要因として以下の二つが挙げられます。
- 空気の侵入(エアーエンボリズム):茎を切った際に切り口が空気にさらされると、茎内部の水を運ぶ導管(“木質導管/木部”)に気泡が入り込み、水の上昇が妨げられます。
- バクテリアや微生物の繁殖による遮蔽・詰まり:花瓶の水が長時間放置されていたり水質が悪かったりすると、茎の切り口や導管内に微生物や粘膜状の汚れがたまり、水の通り道が塞がれ、水上げ(吸水)が阻害されます。

さらに、環境条件も大きく影響します。高温・低湿度の室内では植物体からの蒸散(葉や花びらから水が蒸発すること)が活発になり、吸水が追いつかないと水分がどんどん失われていきます。また、茎の導管そのものの構造(太さ・長さ・木質化の程度)や、切られる前の生育条件・切り取られてからの時間(乾燥時間)が短くないと、水分を再び十分に取り込みにくい状態になるというデータがあります。以上をまとめると、花がぐったりする(=水が下がる)とは、茎内部の水の通り道が何らかの理由で詰まったり水を十分に吸えない状態になり、それに対して葉・花びらから出ていく水分のほうが多くなってしまった結果である、ということです。そしてこの状態を回復させるためには、【遮断された水の通り道を再び開くこと】と【水分を失いやすい環境を整えること】が鍵になります。次以降では、この回復のための具体的な技術「深水」「湯揚げ」を解説していきます。
【基本の応急処置】ぐったりした花をシャキッとさせる「深水」の手順
ここでは、花がぐったりしてしまった際に、比較的負担少なく実践できるプロ仕様の応急処置方法として、〈深水(ふかみず)〉の正しい手順を詳しくご紹介します。茎内部の水の通り道を再び確保し、水圧を利用して花に水を無理なく吸い上げさせることで、しおれた花を蘇らせるための重要な第一歩となります。
ステップ1:「茎の水切り」を行います。深い容器(バケツや深めの花瓶)にたっぷりと水を張り、ぐったりした花の茎の先端を水中に浸けたまま、斜めに3〜5 cmほど切り落とします。水中で切ることで切り口が空気に触れるのを防ぎ、気泡による導管の詰まりを未然に防ぐことができます(プロの現場でも推奨されている方法です)
ステップ2:「新聞紙で花全体をまっすぐ巻く」です。茎の切り口から花首まで、花と茎を新聞紙で筒状に巻きます。これには二つの目的があります。ひとつは、ぐったりと垂れ下がった花や葉をまっすぐ矯正しながら水を吸わせるため、もうひとつは、水圧を均一にかけられるように花の姿勢を整えるためです。新聞紙でしっかり包むことで、まっすぐな状態で「深い水」に浸ける際の準備が整います。
ステップ3:「深い水に浸けて休ませる」。新聞紙で巻いた花を、先ほど用意した深めの水の容器に、茎の切り口から底までしっかりと立てるようにして入れます。そして直射日光の当たらない涼しい場所で1〜2時間ほど静かに待ちます。時間が経ってから新聞紙を外し、花首が上を向いてピンとするようであれば、復活成功のサインです。
この〈深水〉のポイントは、以下の通りです:
- 切り口を水中で行うことで空気の侵入を防ぐ。
- 新聞紙でまっすぐに固定してから浸けることで姿勢を整える。
- 深めの水にしっかり浸すことで、水圧を有効に使い、一気に導管を潤す。
しかし、《注意点》もあります。たとえば、茎の曲がったまま深水に入れてしまうと、曲がった状態がそのまま固定され、元に戻りにくくなる恐れがあります。必ずまっすぐな姿勢で浸けましょう。また、花の種類や状態によっては、この深水だけでは回復が難しいケースもあります(その場合は次にご紹介する「湯揚げ」をご検討ください)。
この基本の応急処置をマスターしておくことで、ぐったりしてしまった花を「まだ大丈夫」と判断できるようになり、次の段階へと進むための確かな土台を築けます。
【最終手段】プロが使う「湯揚げ」の正しいやり方
「深水」でどうしても回復しない、または茎が長時間水を吸えず重症状態になったお花には、プロの現場でも〈湯揚げ(ゆあげ)〉という強力な手法が使われます。ここでは、その目的から手順、注意点までを丁寧に解説します。
まず湯揚げの目的を整理しましょう。花がぐったりしてしまう原因の一つである、茎内部の導管に入り込んだ気泡や、導管入り口に付着したバクテリア・ぬめりを、熱によって一気に除去し、再び水の通り道を確保するのが湯揚げの狙いです!
それでは、手順を詳細に見ていきます。
用意するもの:
- 熱湯(約70〜80℃以上、沸騰直後のものが理想)
- 冷水(直後に移せるように準備)
- 新聞紙などの保護用紙
ステップ1:花と葉を保護する
熱湯の湯気や熱が直接花びらや葉に当たると傷みの原因になります。そこで、花全体を新聞紙で包んで葉や花首を保護し、茎にのみ熱処理を集中させられるようにします。
ステップ2:茎の先端を熱湯に浸ける
まず、茎の切り口を水中または湿った状態で斜めに3〜5 cmほど切り直します。切れ味の良いハサミを使い、導管を潰さないようにスパッと切ることが重要です。続いて、切り口約1〜2 cmだけを熱湯に 10〜30秒ほど浸けます**。浸けている間、切り口から小さな気泡が出れば「通路が再び開き始めた」サインです。
ステップ3:冷水に移し、水を吸わせる
熱湯から引き上げたら、すぐに冷水のバケツや花瓶に茎を立て、1時間程度静かに水を吸わせます。温度差を利用して水の吸い上げを促進することがポイントです。その後、普通の水替え・切り戻しケアに戻しましょう。
注意点:
- 熱湯に長時間浸けると茎内部の細胞がダメージを受け、かえって寿命が短くなるリスクがあります。ある専門サイトでは「ホット/ボイルドウォーター(熱湯)処理にはリスクも伴い、切り花の寿命を減らす可能性あり」との指摘もあります。
- あくまで「最終手段」として使いましょう。適用すべきでない花(非常に繊細な品種・茎が極端に細いもの)は、まずは深水等軽い手法から試すのが安全です。
- 熱湯から冷水への移行時に、花首や葉が急激な温度変化でダメージを受けないよう注意してください。
この湯揚げを正しく行えば、一度「水が下がって」しまった状態でも、茎に再び水が通り始め、花がシャキッと立ち上がるケースが多く見られます。特に、葉や花が大きく蒸散量の多い品種(例:アジサイ)や、導管が細く水が吸いにくい品種(例:バラ)では、深水だけで復活しないときの救世主となります。
花の種類別に「深水/湯揚げ」をどのように使い分けるか、実践的なテクニックをご紹介します。
花別!ぐったりしやすい花の復活テクニック
種類ごとに「ぐったりする原因」と「プロの復活処置」が異なります。ここでは、特に水が下がりやすい代表的な花をピックアップし、それぞれに応じた復活テクニックを具体的にご紹介します。
| 花の種類 | ぐったりしやすい原因 | プロの対処法 |
|---|---|---|
| 🌷 チューリップ | 茎が柔らかく、水が下がると首が曲がりやすい。 | 新聞紙で茎+花をまっすぐに矯正してから「深水」。復活後は水を浅め(約5 cm)にして水替えをこまめに行う。 |
| 🌸 アジサイ(紫陽花) | 葉や花が大きく水分蒸散が激しい+導管がやや弱め。 | 「湯揚げ」が非常に有効。深水で難しい場合は、花首ごと冷水に半日〜1日浸ける裏技も併用。 |
| 🌹 バラ | 茎内部の導管が細く、空気が入りやすく、水揚げが遅れがち。 | 切り口は鋏を使いスパッと切る+「湯揚げ」で導管通路を確保。通常より丁寧な水切りを実践。 |
| 🌿 枝物(桜、ユキヤナギなど) | 茎が硬く、水を吸う力が弱め。水揚げまで時間がかかる。 | 茎の先端を「叩き割り」(ハンマーや木槌で2〜3 cm潰す)して断面を広げ、「深水」または「湯揚げ」で水を吸わせる。 |
上記の通り、花の種類によって「原因」と「処置」の方向性が変わります。特にこのようなポイントにご注意ください:
- 切り口の状態:茎を切る際の工具の鋭さや角度が、水揚げ成功の鍵になります。
- 水の量・温度・時間の使い分け:チューリップには浅水、バラやアジサイには湯揚げなど、状況に応じた処置が求められます。
- 状態の見極め:深水で効果が出るかを見て、次の湯揚げに移る判断が重要です。
次のセクションでは、ぐったりから復活させた後に「長持ちさせる日常ケア」の方法に移ります。
復活後の長持ちさせる秘訣(日常のケア)
せっかく〈深水〉や〈湯揚げ〉でシャキッと復活させた花を、再びぐったりさせないためには、毎日の「ちょっとしたケア」がとても重要です。ここでは、プロの花屋としておすすめする具体的な長持ち習慣とその理由を、わかりやすく解説します。
まず第一に、花瓶の水はこまめに交換しましょう。切り花の水揚げにおいて、茎の先端が導管から水を吸い上げるためには、清潔で流れの良い水路を維持することが鍵です。実際に、専門機関では「茎底の水切り、茎の再カット、水交換を2~4日に1回行う」ことを推奨しています。

できれば毎日してもらえれば最高です(*^^*)
次に、毎回水を替える際には「切り戻し(茎の先端を少し切る)」も行いましょう。これは、茎の先端に溜まった空気やバクテリアを取り除き、再び水をスムーズに吸わせるための処置です。茎を角度付きで切ること・数日ごとに切り戻すことがみんなしています!
また、花を飾る場所も重要です。光が強すぎたり熱源の近くだったりすると、葉や花びらからの蒸散が増え、吸水が追いつかずにぐったりしてしまいます。実際に、英国のガーデニング団体では「花瓶を暖房器具・直射日光・果実からの距離を確保し、涼しい位置に置く」ことを推奨しています。

さらに、延命剤(または花用栄養剤)を使用することで、花の持ちをぐっと良くできます。これには「栄養成分」「殺菌成分」「pH調整成分」が含まれており、茎内の汚れ・腐敗・水吸収阻害を防止します。たとえば、あるフローラルデザイン専門機関は「市販の切り花用栄養剤を2~3日に1回水替え時に使用し、茎を再カット、花瓶も洗浄する」ことを長持ちの基本としています。
最後に、日常的なチェックポイントとして、以下の点を習慣にしましょう:
- 花瓶の水が濁ったらすぐ交換。
- 茎下部に黄ばみやぬめりが出たら切り戻し+洗浄。
- 飾る場所が暖房・直射日光・果物の近くではないかを確認。
こうした日々の「細やかなケア」が、せっかく蘇ったお花が再びぐったりしてしまうのを防ぎ、長く美しく楽しむ秘訣となります。
この記事のまとめ
- 花がぐったりする主な原因は、導管の詰まりと水分不足
- 深水はもっとも簡単で効果的な応急処置
- 湯揚げは気泡・バクテリア除去に有効な最終手段
- 花の種類別に復活方法を使い分けるのがポイント
- 復活後は毎日の水替え・切り戻し・延命剤の使用が効果的


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