✍️ この記事の監修者:RIKA(フローリスト・つつみ)
花屋歴20年/フラワー装飾技能士1級(厚生労働大臣認定国家資格)/熊本県八代市で創業45年の老舗花屋の二代目。
毎朝市場に足を運び「秀品」のみを仕入れるこだわりを持つ。
花屋歴20年、熊本県八代市「フローリスト・つつみ」のRIKAです。今回は花屋として働く中で実際に経験した、忘れられないエピソードをご紹介します。
花は、言葉では伝えられない気持ちを届ける力を持っています。そのことを、20年間で何度も実感してきました。
花屋だからこそ知っている、花にまつわる感動の実話を3つご紹介します。
エピソード① 余命を知って花を注文したご主人
ある日、60代くらいの男性のお客様がいらっしゃいました。「妻の誕生日に花を贈りたい」と、少し照れくさそうに話してくださいました。
いつも通りお花を作ってお渡ししたのですが、後日奥様からご連絡がありました。「主人は余命宣告を受けていて、私への最後の誕生日プレゼントにと、一生懸命選んでくれたんです」と。
そのご主人が選んでくださった花は、奥様の大好きなピンクのバラでした。花を渡したとき、ご主人がどんな気持ちだったかを想像すると、今でも胸が熱くなります。
エピソード② 毎週欠かさず来る常連のおばあちゃん
80代のおばあちゃんのお客様が、毎週決まった曜日にいらっしゃいます。いつも小さな花束を一つだけ買って帰られます。
あるとき「どこに飾るんですか?」と聞いてみると、「仏壇よ。主人に供えるの。もう10年になるけど、毎週新しいお花を持っていってあげたくて」とおっしゃいました。
10年間、一度も欠かさず。その言葉に、どれほど深い愛情があるかを感じました。
エピソード③ 遠方から「母の日に間に合わせて」と電話してきた息子さん
母の日の前日、県外からお電話をいただきました。「熊本に住んでいる母に花を届けたいのですが、間に合いますか?」と。
事情を聞くと、仕事が忙しくて母の日を忘れていたけれど、どうしても何か届けたいと思ったとのこと。当日の朝一番に作って、お母様のご自宅まで届けることができました。
後日、そのお母様からお礼のお電話をいただきました。「息子がこんなことをしてくれるとは思わなかった。涙が出た」と。
まとめ
20年間で出会った数えきれないお客様の中から、今回は3つのエピソードをご紹介しました。花は高価でも派手でもなくていい。大切なのは、気持ちを込めて選ぶこと。それだけで、花は何倍もの力を持ちます。
