こんにちは、RIKAです。花屋歴20年、毎日たくさんのお花に囲まれて働いています。
お客様からよく聞かれるのが「プリザーブドフラワーとドライフラワーって何が違うの?」という質問です。見た目が似ていて混同されやすいのですが、実は製法も特徴も保存期間もまったく異なります。
この記事では、花屋の立場からプリザーブドフラワーとドライフラワーの違いを徹底解説します。どちらを選べばいいか迷っている方の参考になれば嬉しいです。
「プリザーブドって何年くらいもつの?」「ドライフラワーと何が違う?」は花屋でダントツ1位の質問です(笑)。この記事でスッキリ解決しましょう!
プリザーブドフラワーとは?
プリザーブドフラワーの製法
プリザーブドフラワーとは、生花を特殊な薬液処理によって保存した花のことです。英語の「preserve(保存する)」が語源で、フランスで開発された技術です。
製法は大きく分けて3ステップです。
- 脱水・脱色:生花を特殊な液(アルコール類)に漬けて、花の中の水分と色素を抜き取ります
- 保存液の注入:脱水した花を、保存液(グリセリン系の特殊液体)に浸けて吸わせます。この液が花の中の水分の代わりをして、みずみずしい質感を保ちます
- 着色:最後に染料入りの液体で花に色をつけます。これにより自然界にはない鮮やかな色も表現できます
プリザーブドフラワーの特徴
プリザーブドフラワーの最大の特徴は、生花のような柔らかさとみずみずしさを保っていることです。触ると生花と見間違えるほどの質感があり、「枯れた花」というより「止まった花」という表現が似合います。
また、製造過程で人工的に着色するため、自然界では存在しないような鮮やかなブルー・グリーン・ブラックなどの色もラインナップにあります。アレンジメントや贈り物に使う際のカラー自由度が高いのも魅力です。
プリザーブドフラワーの保存期間
適切な環境で管理すれば、2〜3年程度と言われていますが、10年は綺麗ですよ!保管環境が良ければ5年以上美しさを維持することも可能です。ただし日本のような高温多湿の環境では、梅雨時や夏に色がにじんだり、湿気を吸って劣化が進みやすいため、注意が必要です。
ドライフラワーとは?
ドライフラワーの製法
ドライフラワーとは、生花の水分を乾燥によって抜いて保存したものです。花を乾燥させる方法はいくつかあります。
ハンギング法(吊り干し)
最もポピュラーな方法。花束または1輪ずつを逆さにして吊るし、風通しの良い日陰で1〜2週間乾燥させます。自然乾燥のため手軽にできますが、色が退色しやすい傾向があります。
シリカゲル法
シリカゲル(乾燥剤)に花を埋めて乾燥させる方法。3日〜1週間程度で仕上がり、花の形をきれいに保ちやすく、色の発色も良いのが特徴です。バラやラナンキュラスなど、立体的な花に向いています。
グリセリン法
グリセリンと水を混ぜた液体に花や葉を浸けて、水分の代わりにグリセリンを吸わせる方法。葉物や枝物に特に向いており、しなやかな質感が残ります。
ドライフラワーの特徴
ドライフラワーの魅力は、乾燥によって生まれるアンティークで独特の質感と、時間が経つにつれて深まる渋みのある色合いです。自然のままの姿を乾燥させているため、ナチュラル感やボタニカルな雰囲気があります。
また、「自分でも作れる」という点が大きな魅力で、好きな花を買ってきて逆さに吊るすだけで作れるので、DIYが好きな方に人気があります。カスミソウ・スターチス・ラベンダー・ケイトウなどはドライフラワーに向いた花材です。
ドライフラワーの保存期間
ドライフラワーの保存期間は、3ヶ月〜1年程度が目安です。シリカゲル法で作り密封容器に入れて保管すれば数年楽しめるケースもありますが、通常のハンギング法では半年〜1年で色あせや崩れが出てきます。プリザーブドフラワーと比べると、やはり寿命は短めです。
ドライフラワーは「経年変化を楽しむ花」とも言えます。最初の鮮やかさから、時間が経って少し渋くなっていく変化もまた味わい深くて素敵なんです。
プリザーブドフラワーとドライフラワーの徹底比較表
| 項目 | プリザーブドフラワー | ドライフラワー |
|---|---|---|
| 製法 | 特殊薬液で脱水・保存液注入・着色 | 自然乾燥・シリカゲルなど |
| 質感 | 生花のように柔らかくしっとり | 乾燥してカサカサ・パリパリ |
| 色合い | 鮮やか・人工的な色も可能 | 退色してアンティーク調に変化 |
| 保存期間 | 2〜3年(良環境で5年以上も) | 3ヶ月〜1年(保管次第でそれ以上) |
| 価格 | やや高め(製法に手間がかかるため) | 比較的安価 |
| 水やり | 不要 | 不要 |
| 自分で作れるか | 難しい(専用の薬剤が必要) | 簡単(吊るすだけでOK) |
| 湿気への弱さ | 弱い(にじみ・変色に注意) | 弱い(カビ・型崩れに注意) |
プリザーブドフラワーが向くシーン
プリザーブドフラワーは、その長い保存期間と生花のような見た目から、特定のシーンで大活躍します。
①贈り物・ギフト
生花と違い、枯れる心配がないため、贈り物に最適です。誕生日・結婚祝い・出産祝い・記念日など、特別なシーンの贈り物として大変喜ばれます。特に遠方に送る場合でも日持ちを心配せずに贈れるのが嬉しいポイントです。
②アレルギーがある方へのプレゼント
プリザーブドフラワーは花粉がほとんどなく、香りも弱い(または無香)ため、花粉アレルギーや香り過敏の方へのプレゼントとして安心して使えます。
③インテリアとして長期間飾りたい
2〜3年以上飾れるため、インテリアとして部屋に置いておくのに向いています。ガラスドームやボックスフラワーなどのアレンジに仕立てられることも多く、インテリアとしての完成度が高いです。
④ウェディングのアイテムとして
ウェディングブーケや式場装飾に使われることもあります。当日が終わっても手元に残るため、思い出を形として保存したい花嫁さんに人気です。ウェディング後にプリザーブド加工サービスを利用する方も増えています。
ドライフラワーが向くシーン
①インテリアにナチュラル感を加えたい
ドライフラワーはナチュラルテイスト・ボタニカルスタイルのインテリアにぴったりです。花瓶に差したり、スワッグ(壁掛け花飾り)にしたりと、ラフな飾り方が楽しめます。部屋の雰囲気をアンティーク調・ヴィンテージ調にしたいときにも効果的です。
②DIYが好き・自分で作りたい
ドライフラワーは自分で作ることができます。好きな花を買ってきて逆さに吊るして乾燥させるだけ。特別な道具も不要で、カスミソウ・スターチス・ラベンダー・アジサイ・バラなど多くの花でトライできます。オリジナルのリースやスワッグを作るDIY素材としても人気があります。
③コストを抑えたい
プリザーブドフラワーに比べてドライフラワーは一般的に安価です。インテリアにたくさん飾りたいという場合、コストパフォーマンスを重視するならドライフラワーが選びやすいです。
④ナチュラルな経年変化を楽しみたい
ドライフラワーは時間が経つにつれて色が退色し、アンティークな味わいに変化します。その変化そのものを楽しめる方には、ドライフラワーならではの魅力があります。
うちの店でもスワッグやリースをたくさん作っています。ドライフラワーは作る過程も楽しくて、つい没頭してしまいます(笑)。贈り物にもとても喜ばれますよ!
プリザーブドフラワーの正しい保存・お手入れ方法
プリザーブドフラワーを長持ちさせるために、正しい保管方法を知っておきましょう。
①直射日光を避ける
直射日光は色あせ・変色・乾燥の原因になります。窓際やスポットライトの直下への設置は避けてください。カーテン越しの柔らかい光が当たる場所が最適です。
②湿気の多い場所を避ける
プリザーブドフラワーの保存に最適な湿度は30〜50%。50%を超えると、花びらに染み込ませた着色料がにじみ出して変色の原因になります。洗面所・浴室近く・梅雨時の窓際など湿気の多い場所はNGです。除湿機や乾燥剤と一緒に保管するのがおすすめです。
③温度管理に気をつける
適切な保管温度は18〜25℃程度。急激な温度変化(10℃以上の変化)は劣化を早めます。夏場のエアコンのきいた室内から暑い屋外への持ち運びなど、急激な温度差が生じる状況には注意してください。
④エアコン・暖房器具の風が直接当たらないようにする
エアコンや暖房の風が直接当たると乾燥が進み、花びらがパリパリになったり崩れやすくなります。空調機器の吹き出し口の正面は避けてください。
⑤ホコリは柔らかい筆か弱冷風で払う
水洗いは絶対にNGです。ホコリが気になる場合は、柔らかい毛の筆(メイク用の大きいブラシ等)で優しくほこりを払うか、ドライヤーの弱冷風を花から少し離した位置から当てて吹き飛ばしてください。
⑥ガラスドームや密閉ケースで保護する
透明なガラスドームやアクリルケースの中に入れて飾ると、ホコリ・湿気・エアコンの風から守れます。中に乾燥剤(シリカゲル)を置いておくとさらに効果的です。
ドライフラワーの正しい保存・お手入れ方法
①風通しの良い乾燥した場所に飾る
湿気はドライフラワー最大の敵です。風通しの良い日陰が理想的な飾り場所です。梅雨時期は特に除湿に気をつけてください。
②直射日光を避ける
プリザーブドフラワーと同様、直射日光は色あせの大きな原因です。窓から離れた日陰に飾りましょう。
③ホコリはドライヤーの弱風で払う
花に積もったホコリはドライヤーの弱風(冷風)で吹き飛ばしてください。直接花に風を当てすぎると崩れる場合があるので、少し離れた位置から優しく当てるのがポイントです。
④梅雨〜夏は虫対策を
湿気が多い梅雨から夏にかけて、ドライフラワーに虫が発生しやすくなります。あらかじめ花の中心部にノズル式の防虫スプレーを使っておくと予防になります。虫がついた場合は早めに対処してください。
プリザーブドフラワー:直射日光NG・湿度50%以下・18〜25℃・水洗いNG・ケースに入れて保管
ドライフラワー:直射日光NG・風通し良い乾燥場所・梅雨は除湿&防虫対策を
よくある質問(FAQ)
Q. プリザーブドフラワーとドライフラワー、贈り物にするならどっちがいいですか?
A. 長く飾っておいてほしいならプリザーブドフラワーがおすすめです。2〜3年の保存期間があり、生花のような見た目が喜ばれます。コストを抑えたい場合や、ナチュラルな雰囲気が好みならドライフラワーも素敵です。贈る相手のお部屋のインテリアや好みに合わせて選ぶと良いでしょう。
Q. プリザーブドフラワーはなぜ触ってはいけないと言われるのですか?
A. 触ること自体は問題ありませんが、花びらが繊細で崩れやすいため、あまり頻繁に触ったり強く押したりするのは避けてください。また、素手の油分が付着すると変色の原因になることがあります。観賞用として飾る分には触れなくても十分楽しめます。
Q. 家でドライフラワーを作るとき、どんな花が向いていますか?
A. カスミソウ・スターチス・ラベンダー・ドライラベンダー・ケイトウ・アジサイ・バラ(八重咲き)・コットン・ユーカリなどが特に向いています。水分が少なく花びらが丈夫なものが成功しやすいです。逆に、スイートピーや桜のような薄い花びらや、水分の多い花は難しいです。
Q. プリザーブドフラワーは水やりが必要ですか?
A. 水やりは不要です。むしろ水をかけると保存液が溶け出して変色・劣化の原因になりますので、絶対に濡らさないようにしてください。
Q. ドライフラワーにカビが生えてしまいました。どうすればいいですか?
A. 残念ながら、一度カビが生えたドライフラワーを元に戻すことは難しいです。カビが広がらないよう早めに処分してください。予防策として、湿気の多い梅雨から夏は除湿器・乾燥剤を活用し、風通しの良い場所に飾ることが大切です。
Q. フローリスト・つつみではプリザーブドやドライフラワーのアレンジを注文できますか?
A. はい、承っています!プリザーブドフラワーのボックスアレンジやガラスドームアレンジ、ドライフラワーのスワッグやリースなど、贈り物用・インテリア用にご相談ください。イメージや予算をお聞きして、最適なアレンジをご提案します。
・プリザーブドフラワー:特殊薬液処理で生花のような質感を保つ・保存期間2〜3年・贈り物・長期インテリア向き
・ドライフラワー:乾燥させた花・保存期間3ヶ月〜1年・ナチュラルインテリア・DIY向き
・共通の注意点:直射日光NG・湿気NG・水やり不要
・贈り物なら長持ちするプリザーブド、自分でDIYするならドライがおすすめ
フローリスト・つつみでは、プリザーブドフラワーのアレンジメントやドライフラワーのスワッグ・リースなどを取り扱っています。「どんなものが作れますか?」というご相談からでも大歓迎です。熊本県八代市のお客様、ぜひお気軽にお立ち寄りください。
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